紅花(ベニバナ)
紅花(ベニバナ)の花言葉【情熱】
ベニバナの歴史は古いのです。
ベニバナは紅色を出すために、分離させます。
ベニバナの花には、水に溶けやすい黄色の色素サフロールイエローと、水に溶けにくい紅色の色素カルタミンが混在していて、水にさらすことによって分離します。
ベニバナの花の色は黄色で、紅色にするには花を摘んですぐに水にさらして乾燥させ、これを何度も繰り返すと紅色になります。(大変そうです)
ベニバナの色素は99%が水溶性の黄色で、赤の色素は1%しかありません。
花から得られる紅は女性の口紅にされ、平安王朝人の紅や桜色の衣装を染め、また、古代エジプトのミイラ の布の防腐にも使われました。
日本では奈良の生駒郡で、藤ノ木古墳から有機質の分析の結果、紅花の花粉が発見されました。
源氏物語 末摘花とは
意外にも鼻が長く、鼻先が赤い女性で源氏はびっくりしてしまいます。
(お世辞にもキレイとは言えませんでした。)
鼻の先が紅花で染めたように赤いことから「紅鼻」とも呼ばれ、同じ読みの「紅花」にちなんで、この花の別名「末摘花」の名前がつけられました。
ちなみに、末摘花は常陸宮」と呼ばれるれっきとした皇族の一人娘ですが、後ろ盾である父親を早くに亡くし困窮し、経済的には苦しく、あばら家となった屋敷で年老いた女房たちと暮らしていました。
極端に古風な教育を受け頑固で一途。純真そのものの深窓の令嬢。源氏物語で最も細かく容貌を描写された女性で、美男美女ぞろいの源氏物語の中では異色の不美人です。(髪だけは素晴らしくキレイ)
おとなしく実直な性格ですが、滑稽なまでに古風で堅苦しく世間知らずの面を露呈します。昔気質で気の利かない性質の為、引き取られてからも源氏を「こちらが恥ずかしくなる」と度々閉口させました。
このように、家柄以外に取柄のない彼女も頑迷さは純真な心の裏返しであり、源氏に忘れられていた間も一途に彼を信じて待ち続けました。それに感動した源氏はその後二条東院に引き取り、妻の一人として晩年を平穏に過しました。